ボトムズ脳になりかけている男が、独断と偏見で『装甲騎兵ボトムズ』劇中内用語について語ったり語らなかったり、アストラギウス銀河の世界観に関して妄想をぶちまけたりするWiki。

※全面改稿中。

概要

装甲騎兵ボトムズは、1983年4月から1984年3月にかけて放送された、日本サンライズ(現サンライズ)によるロボットアニメ。ギルガメスバララント?の二大陣営が衝突を繰り返す世界・アストラギウス銀河を舞台に、(ロボットアニメとしては)小型の人型兵器「アーマードトルーパー」に乗るいち兵士、キリコ・キュービィー運命を描く。TVアニメの放送終了後も散発的にOVAなどで続編や外伝が製作され、サンライズの手掛けたロボットアニメの中でもガンダムに次いで息の長い作品となっている。

リアルロボットアニメのひとつの到達点

巨大かつ強力・高性能なロボットがしのぎを削るヒロイックなロボットアニメとは異なり、「装甲騎兵ボトムズ」に登場するアーマードトルーパー(AT)は全高が4m程度と小さく、その大半が量産機。劇中では壊れて放棄されたATを修理して使えるようにしたり、敵から奪ったATで戦うなどの描写がある。その強さも(例外はあるが)戦局を変えたり一騎当千の力があったりするものではなく、装甲が薄く爆発しやすいなど、むしろ人間が扱う兵器として格段に危険という面すらある。
このように「装甲騎兵ボトムズ」は、ロボットアニメの中でもロボットの扱いが独特で、「決戦兵器ではなく、あくまでいち兵器にしか過ぎない」あたりにリアルさすら感じられる。
(編集中)

異能、キリコ・キュービィーの物語

「装甲騎兵ボトムズ」を語るときに、登場するロボット兵器・ATとともに特異なものとして扱われるのが、主人公、キリコ・キュービィーである。
当初は、自軍を襲う謎の作戦に参加させられ、人間兵器の素体(後のフィアナ)との出会いにより運命を翻弄されるといった程度だったのが、物語後半に入って「常人を遙かに超える回復スピードを誇る肉体」を持つことが判明し、人間兵器・パーフェクトソルジャー(PS)たるイプシロン?との対決により、PS同等かそれを上回る力を持つことが露呈する。
さらに終盤では、アストラギウス銀河を裏から操ってきた神・ワイズマン?の後継者として指名され、もとより神の候補としての資質を持つ異能者であったことが明かされる。そして一時は神の後継者として全銀河の支配を目論むかのように振る舞ったが、死に物狂いで至った神の鼻先でそれを翻し、神を自ら(と、彼を信じてついてきたフィアナ)の手で葬ってしまう。
ここまででも十二分に特異だが、その後のOVAでは、さらに「殺そうとしても奇跡的な事象の発生により死なない」という「異能生存体」としての設定が付与され、いよいよアニメーションの主人公として見ても独特な位置付けに至る。

兵器の描写こそリアリスティックな面が目立つものの、キリコ・キュービィーの物語は、ATなどが作り出すハードな世界観を突き抜けた、超自然的・超越的なものとなっており、ロボットアニメにおけるATの独特さとはまた違う意味の独特さを醸し出している。
それゆえにか、キリコ・キュービィーを主人公に据えたシリーズが、2011年時点でも製作されている*1。同じく長期にわたり製作され続けているガンダムでも、主人公や世界観を変えながらの展開であることを考えると、同一の主人公を据えたシリーズが30年近く(もしくはそれ以上)展開されているのは、やや特異に思う。

しかし、キリコ・キュービィーというキャラクタが超越的なものなのかというと、決してそうではない。世俗的なものとは距離をおくような、どこかニヒルというかハードボイルドな雰囲気を持ちつつも、時には優しさや人間くささ、不器用さを隠さずに人と接するような人間である。


(以下続く)

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