ボトムズ脳になりかけている男が、独断と偏見で『装甲騎兵ボトムズ』劇中内用語について語ったり語らなかったり、アストラギウス銀河の世界観に関して妄想をぶちまけたりするWiki。

概要

「赫奕たる異端」*1は、TVシリーズの後日譚となるOVA作品。1994年に全5話*2がリリースされている。
TVシリーズ本編最終話から32年後となる7247年を舞台としており、TVシリーズでは明かされなかった「キリコ・キュービィーフィアナがコールドスリープに入った本当の理由」が明かされる。
本作にて、汎銀河的権威を持つ宗教「マーティアル」の存在が設定され、物語もマーティアルの次期法皇をめぐる権力争いと、それに翻弄されるキリコ(もしくは、キリコの持つ異能に翻弄されるマーティアル)を軸に展開される。また、パーフェクトソルジャーに代わり開発された類人兵器・ネクスタントが登場し、劇中でキリコと激しい戦いを繰り広げる。

今までのTVシリーズやOVAで監督を務めた高橋良輔氏は総監督として関わり、監督は今西隆志氏が努めている。
キリコ・キュービィーの登場するOVAとしては初めて複数話シリーズで展開されている。劇伴は乾裕樹氏が続投し、野望のルーツ同様すべて新規楽曲、主題歌もTVシリーズと共通の「炎のさだめ」「いつもあなたが」ではなく、井口慎也氏歌唱の「風が知っている」「夢の鍵」となっている。
OVAのほかに、今掛勇氏作画によるコミカライズ版が存在する。内容的には本編に準じる。

本作には「DEFROST」という英題がつけられている*3。なお、英題が制作側により別途設定されたOVAは本作が最後である。

あらすじ

「戦いのない世の中」を目指し、キリコとフィアナがコールドスリープに入って32年。
キリコは再び目覚めた。しかし、アストラギウス銀河は未だ戦争の直中にあった。しかもフィアナは彼から引き離されてしまい、キリコを「触れ得ざる者」とした汎銀河的宗教・マーティアルからは、刺客が送り込まれる。

フィアナを追うキリコの悲壮。キリコを討たんと立ちはだかるテイタニアの疑念。彼女を遣わした父にして枢機卿、モンテウェルズの野心。そして、フィアナの運命。
これらが交差したとき、マーティアルの聖地・アレギウムを霍乱が襲う…

エピソードリスト

タイムライン

※劇中の記載や描写を元にしてはいますが、曖昧だった部分に関する推測を多分に含みますのでご注意ください
  • 32年前
    • キリコとフィアナ、コールドスリープに入る
  • 2年前
    • テオ8世、退位の意向を公表
  • 物語の開始:キリコとフィアナのカプセル回収と蘇生、テイタニア襲撃、コンプラント落下
    • キリコ蘇生からテイタニア襲撃までの期間は不明
  • コンプラント落下前後
    • コンプラントから運び出されたフィアナのコールドカプセル、マナウラ第一宇宙港へと運び込まれる
  • コンプラント落下から3日後
    • テイタニア、意識を取り戻す
  • コンプラント落下から5日後?
    • フィアナのコールドカプセル、マナウラ第一宇宙港からジアゴノへチャーター便で出荷
  • コンプラント落下から10日後
    • キリコとゴディバ、イリーシン市にて邂逅
      • 「あれから10日」がコンプラント落下から10日かはこのせりふだけで判断できないが、フィアナのコールドカプセルがマナウラ第一宇宙港に届いたのが、キリコとゴディバが宇宙港を訪れる10日前であり、コンプラント落下直前にフィアナが運び出されたことを考えるとほぼ符合する
      • モンテウェルズとテイタニアの長老会議出席やテイタニアとロッチナの邂逅(テイタニアの目覚めからさらに数日後)も同時期であるような描写のため、テイタニアの目覚めから長老会議出席までは約一週間の可能性?
  • キリコ回復の翌朝(おそらくキリコとゴディバの邂逅の翌日?)
    • キリコとゴディバ、イリーシン市を脱出、宇宙港からジアゴノへ出発
    • キリコ生存確認の報、アレギウムに
      • ノスコヴィッツはこの時点で後継者指名が「1週間後」と言っている
  • キリコとゴディバ出発の数日後
    • キリコとゴディバ、ジアゴノ到着
  • キリコとゴディバ出発の1週間後?
    • キリコとゴディバ、アレギウム襲撃(アレギュウムの赫い霍乱)
      • 半蘇生状態の生存限度は2週間のため、実際にはそれよりも早い(到着からあまり日にちをおいていない)可能性も高い。またノスコヴィッツの「1週間後の後継者指名」も、モンテウェルズの「切り札」により指名までの期間が早まった可能性も
  • 数ヶ月後
    • キリコの元に法皇からの使者としてマオリが訪れるも、キリコ恭順を拒否
  • (参考)3ヶ月後
    • キリコ、グルフェー訪問(孤影再び小説版)
    • 「孤影再び」小説版の記述(アレギュウムの赫い霍乱がキリコのグルフェー訪問の3ヶ月前)に従えば、キリコの前にマオリが現れたのは3ヶ月以内の出来事となる。

時代背景

前述のとおり、TV版最終話から32年が経過した7247年を舞台にしているが、7215年に再開戦したギルガメス・バララント間の戦争は継続されている。また両軍の主力ATは7210年代と変わらずスコープドッグファッティーであり、技術の進展がないようにも見える。
ただし、負傷兵の運搬においてコールドスリープが普及しており、関連技術も発展しているようではある(コールドスリープ自体は7210年代にも実用化されていたが、1話冒頭の字幕によればその技術は「急速に進歩」しているという)。

TV版では人間兵器たるパーフェクトソルジャーが物語のひとつの軸だったが、ギルガメス・バララント両軍におけるPS開発が芳しいものではなかったこと、そして「生まれながらのPS」キリコ・キュービィーが一時アストラギウス銀河の脅威とされたことからか、今大戦期においてPS開発や運用はされていないよう。
ただし、マーティアル第9セクターではPSとはやや異なるアプローチをとった人間兵器「ネクスタント」が開発されており、後の年代でATを代替する主力兵器の萌芽となっている。

前大戦期からマーティアルの法皇を努めていたテオ8世が退位を決定しており、その後継者指名が行われる運びとなっている。

登場人物

  • キリコ・キュービィー
    • フィアナとともにコールドカプセルに入ってから32年後、負傷兵を運搬するコールドカプセル群に混じってマナウラ近傍で回収され、フィアナと引き離される。
  • テイタニア?
    • マーティアル第9セクターの枢機卿・モンテウェルズの娘。事故により瀕死の重傷を負ったことにより、類人兵器(人間兵器)ネクスタントとして「転生」。主に戦闘支援を行うコプロセッサ「補助脳」を胸元に内蔵している
    • 通常はアッシュグレーのごく短いショートカットだが、儀礼的時には金髪のロングヘアのかつらを着用する。
  • モンテウェルズ?
    • マーティアル第9セクターの枢機卿。辺境のセクター(教区)が本拠であるものの、グノー枢機卿とともに次期法皇候補となっている。
    • 娘・テイタニアに接する態度は、当初物腰も柔らかく優しく見えたが、実はテイタニア本人ではなく、ネクスタントの核を成す補助脳にしか気を留めていないことが明らかになる
    • 元々はギルガメス陣営の将校。
  • ゴディバ
    • マナウラ政府軍の軍医長。元々はマーティアルにいたが、医学的見地から見るとソノバ議定書の定めた「触れ得ざる者」を看過できない、と主張したことによりマーティアルから破門される。そして何の因果かコンプラント墜落後重傷を負ってイリーシン市に運び込まれた「触れ得ざる者」キリコと邂逅、キリコのフィアナ奪還に力を貸す。
    • 老境のロッチナから「若いの」と呼ばれ、根本聖堂のメディカルルームに詰める典医もゴディバのことを覚えていたことから、ゴディバの破門はソノバ議定書によるキリコの「触れ得ざる者」認定からそこそこの時間がたった後であると思われる
  • ロッチナ?
    • 前大戦と今大戦の間の休戦期に「神の目」としてギルガメスとバララントを渡り歩いた後、経緯は不明だがアレギウムにてキリコの記録を編纂するという立場に。
    • 若き日の沈着さを微塵も感じさせないほどに、頻繁に不気味な大笑いをする。しかしテイタニアに対しては老獪にして深い洞察を見せることがある。
  • テオ8世
    • 第712代マーティアル法皇。法皇としての在位は41年にも及ぶ。
    • 本編において次期法皇指名の審議が行われるが、二年前(7245年ごろ)の時点ですでに引退を表明していた。
    • かなりの高齢のようで、行動時には常に従者に支えられ、公の場でもその発言がまともに聞き取れないほどであったが、次期法皇指名後モンテウェルズと対峙したときには、しっかりした口調で彼と言葉を交わしている。
  • グノー
    • モンテウェルズと次期法皇指名を争う枢機卿。
    • 長く参議官を努め、次期法皇指名においてはモンテウェルズより優位に立っている。
  • ノスコヴィッツ
    • グノー枢機卿の腹心。1話ではアレギウムからの特使としてマナウラへ遣わされている。
    • やや尊大で狡猾そうな振る舞いをするが、実際はグノーの腰巾着という感じ。そしていちばん狡猾だったのは…
    • フルネームは「イリン・ノスコヴィッツ」のよう。
    • 位階もしくは役職として「そうかん」を名乗っているが、バンダイチャンネルの字幕では「総監」、コミカライズ版では「僧官」となっており、どちらが正しいかは不明
  • マオリ
    • モンテウェルズの腹心。腰物が柔らかく、腰が低い。
  • バルデック
    • 三級蘇生業者。コンプラントにてラーキンからフィアナの運搬を依頼され、アレギウムにフィアナのコールドボディの入ったカプセルを持ち込む。
      • (真の依頼主であるモンテウェルズかその配下の指図と思われるが)次期法皇指名の審議中に議場へフィアナを持ち込むが、さも今着いたかのように見せつつも実際は数日前には到着しており、所持していたノートからグノー陣営にバレる。その後どうなったかは不明。
    • マナウラ第一宇宙港のデータによると、フルネームは「ズロー・バルデック」(ZULLO=BALDEC)
  • ラーキン
    • コールドカプセルの回収業者。バルデックに受け渡す前にキリコとフィアナに蘇生処置が行われているため、蘇生業者でもあると思われる。
    • 回収し蘇生処置したキリコとフィアナに関して「キリコを蘇生しフィアナを所定の場所へ運ぶ」よう何者かから依頼され、コンプラントのバーでバルデックに協力を求める。
    • その後、キリコを追跡するためコンプラントを訪れたテイタニアにより絞め殺される。

登場AT

  • スコープドッグ
    • キリコがコンプラントでフィアナを追跡する(そしてテイタニアの追撃をはねのける)ために使用。
    • ギルガメス陣営であるマナウラ政府軍も運用。キリコとゴディバを追跡した機体はバイザー部分のカラリングが通常のスコープドッグと異なる
  • ファッティー
  • バーグラリードッグ
    • アレギウム突入時にキリコが使用。不整地踏破用のトランプルリガーと折り畳み式の砲・ドロッパーズフォールディングガン、そしてミサイルポッドなどを装備
  • エルドスピーネ
    • マーティアルにより運用されるH級AT。射出式アンカー(ザイルスパイド)を装備し、平面の高速移動はもちろん立体的な機動にも対応する。
    • 頭部センサは歯車で移動する特徴的なもの。
  • オーデルバックラー
    • テイタニアが駆るAT。エルドスピーネがベースだが、センサは非可動式でストライクドッグにやや似る
    • パイルバンカー付きのシールドを装備

用語

  • コールドカプセル
    • TV版最終話でキリコとフィアナが入ったものと同様に、コールドスリープを行うための機器。
    • 7240年代においては、前線で負傷した兵を後方へ送り治療する手段として普及している。マナウラの第一宇宙港にもおびただしい量の負傷兵入りコールドカプセルが集積されており、戦場での普及の度合いが伺い知れる。
    • 兵員の消耗率の上昇に伴う負傷兵の輸送技術の発展が、コールドカプセルの普及に結実しているという。しかし1話冒頭では「治療よりも埋葬を効率化したと言っていい」と説明されており、兵員の消耗に対する抜本的な解決策とはなっていないことが察せられる
      • 別名が「棺桶」「寒い棺桶」である時点でお察しである。そもそもAT自体が搭乗者の生命を軽視した作りのため、AT乗りに限って言えば焼け石に水としか思えない
      • また負傷兵入りコールドカプセルもあくまで「貨物」として扱われているようなので、7240年代においてもアストラギウス銀河では人命が軽視されているように感じられる。ただし蘇生不良状態(かつ/もしくは半蘇生状態)のフィアナの輸送は民間の蘇生業者のバルデックが行っているため、蘇生ステータスによっては蘇生業者により貨物とはことなる運搬方法が取られている可能性はある。
    • 7240年代のコールドカプセルについては、何も知らないキリコがマニュアルを見ながらでもテイタニアにスリープ処理を行える程度には操作が簡単になっているようではあるが、反面マニュアルによると「蘇生のほうが難しい」とのこと。
    • また、蘇生に成功したとしても、意識の回復と身体の復調は非対称で、意識が戻っても体が満足に動かせない状態がしばらく続くよう。キリコ曰く「生理機能が戻るのは(意識の回復の)数倍の時間がかかる」。キリコすら発狂の一歩手前まで陥るのだから、相当な苦痛であろう。
    • 完全な蘇生とコールドスリープの間に「半蘇生状態」という状態が存在しているようで、ゴディバによると半蘇生状態で生存できる限度は二週間程度とのこと。
      • フィアナも半蘇生状態にあったが、それが蘇生不良であるために半蘇生状態にとどまっているのか(蘇生不良=半蘇生状態なのか)、蘇生不良と半蘇生状態が独立した状態なのか(蘇生不良でない半蘇生状態が存在するか)は不明。
    • コールドカプセルの捕捉や蘇生を手がける業者(民間の蘇生業者)も存在しており、コールドカプセルの普及の度合いと合わせて見ると、コールドカプセルまわりがひとつの産業となっていることが伺い知れる。業者は等級制となっているようで、フィアナをアレギウムまで運び込んだズロー・バルデックは、マナウラ第一宇宙港の係員によると「三級蘇生業者」。
  • ネクスタント
    • マーティアル第9セクターにおいて開発された人間兵器(類人兵器)。人間の脳と機械化された肉体、そして戦闘支援機能を持つ「補助脳」からなる。
    • テイタニアは事故に巻き込まれたことがきっかけでネクスタントに「転生」したが、実際はその事故もモンテウェルズにより仕組まれたものであったことが明かされる。マーティアルにおいてセクター単位での兵器開発が禁じられていることから、救命のための緊急措置を装ってテイタニアをネクスタントに仕立てたものと思われる。
    • やはりマーティアル内でもネクスタントの扱いは意見が割れており、パーフェクトソルジャーと同一視し異端とする者もいる。
  • 惑星マナウラ
    • マーティアルの教区・第9セクターにある惑星。この近傍でキリコとフィアナの入ったカプセルが回収された。
    • 辺境の惑星で、アレギウムのある惑星ジアゴノまでの直行便はなく、乗り継ぎありで通常3週間かかる。なお巡礼者用にチャーターされた直行便の場合、ジアゴノ到着が半蘇生状態の生存限度ギリギリだったことから、4〜5日ほどかかったと推定される(マナウラ出発時点で半蘇生状態入りから10日ほど経過していると思われるため。詳細は「タイムライン」を参照)。
    • 「イリーシン」「ツポレーフ」といった地名が存在する
      • なお、元ネタは「イリューシン」「ツポレフ」と思われる(いずれもロシアの航空機メーカ)。また宇宙港で「ベオグラード(もしくは「レオグラード?」)行き」というアナウンスが聞こえるが、これがマナウラの地名なのか、別の惑星の地名なのかは不明。
    • マナウラ政府軍はギルガメス陣営に属しているようで、バララントの降下旅団と戦闘を繰り広げている。使用するATもスコープドッグ。
  • コンプラント
    • マナウラの軌道上にある(2話中盤以降は「あった」)宇宙工場群。
    • 数年前から民間の蘇生業者が営業していること以外具体的にどのような工場が存在しているかの描写はあまりないが、少なくとも他に「回収武器再生庫」が存在しているよう。
    • 販売・修理目的かは不明だが、スコープドッグやファッティー、アストラッドなどが集積されている場所がある。キリコもそこからスコープドッグを拝借したものと思われる。
    • また内部に繁華街があり、そこには比較的いかがわしい連中が集まっている描写がある。
    • キリコとテイタニアの戦闘により全域に火災が発生し、軌道上からイリーシン市郊外に落下。アレギウムの調査によると「核爆発を上回る規模で、半径7マールの生物が死滅」したとのこと
  • 惑星ジアゴノ
    • マーティアルの総本山・アレギウムの所在する惑星。不可侵宙域に存在する。
    • アレギウム以外の具体的な描写はないが、キリコとゴディバがジアゴノの放棄された陸上戦艦でATなどの準備をしているシーンがある。
  • ソノバ議定書
    • コールドスリープに入ったキリコを「触れ得ざる者」とし、マーティアル会員が触れることを禁じた議定書。キリコがコールドスリープに入った32年前に成立したよう。
    • しかし長老会議の訓令を第9セクターにもたらしたノスコヴィッツによると、「議定書はキリコが永遠に眠る前提に立ってお」り、「目覚めれば別」とのことで、実際ノスコヴィッツはモンテウェルズに(長老会議の訓令として)目覚めたキリコを信仰に導くか殺すように伝えている。
      • またノスコヴィッツは「あらゆる力に服さないキリコの存在は我ら(マーティアル)の信仰に矛盾する」と説明している。

余談

  • 第2話の回想?シーンで出てくる看板には、アストラギウス銀河のアルファベットで「KAMIIGUSA」(カミイグサ)と読める文字が書かれているが、ボトムズを作ったサンライズは上井草(かみいぐさ)駅の近くに所在している。
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