ボトムズ脳になりかけている男が、独断と偏見で『装甲騎兵ボトムズ』劇中内用語について語ったり語らなかったり、アストラギウス銀河の世界観に関して妄想をぶちまけたりするWiki。

ATを支える『危険な血液』

ポリマーリンゲル液(Polymer Ringer Liquid、以下PRL)は、AT(アーマードトルーパー)の人工筋肉『マッスルシリンダー』を駆動させるのに必要な液体。『ATの血』とも言われる。
非常に可燃性が高く、戦場で損傷を受けPRLが漏れ出したATは炎に包まれるか爆発する運命をたどる場合が多い(ただし中和剤を使えば初期消火できるよう)。ATが『最低』(ボトムズ)とされるゆえんのひとつ。
作品中では、一貫して透明感のある青緑色の液体として描かれる。

劇中での扱い

TV版本編

PRLやマッスルシリンダーの設定については当初非公式だったようで、劇中では具体的にPRLについて描写されることはない。撃破されるATがハデに爆発するシーンは多いため、それでPRLが引火性の強い液体と設定された可能性もある。
2002〜3年に刊行されたTVシリーズのノベライズ版?では、(メロウリンクの時点で公式設定化したためか)ウドでのキリコ対コニン?のリアルバトルのシーンで初めてPRLに関する描写が登場する。
映像でPRLが描写されたのはメロウリンクから。メロウリンク第2話ではバトリングのシーンで漏れ出したPRLに引火するシーンがある。またフォックスのATを整備している整備士のセリフに『ポリマーリンゲル液』という単語が登場する。これがおそらくPRLがセリフに出てきた初めてのシーン。なおマッスルシリンダー(マッスルシリンダーという単語もここで初めて登場)を固めにするとPRLの純度は落ちるとのこと。

メロウリンク第8話?では、AT隊の襲撃を牽制するためケラマ市街地跡の地下にあるPRL製造施設からPRLを漏出させる描写があり(後に誘爆)、PRLの概要がメロウリンクにより説明される。ちなみにある兵士が『PL液』と呼ぶシーンがある(正確にはPR液)。
キリコ・キュービィーが絡む作品で初めてPRLが登場したのはこの作品。
ペールゼン・ファイルズ第1話?ではPRLという単語こそ出ないものの、損傷したATから漏れ出したPRLが雷や敵弾などで発火、爆発するという描写がある。また水に漏れ出したPRLの表面は油膜のように玉虫色に見えるようである。

ペールゼン・ファイルズ第5話?では、AT乗りの訓練にPRLの交換が組み込まれている描写がある。
PRLの交換作業は、ATのPRL交換用ポートにノズル(排出用と注入用の二つセット)を差し込むだけでほぼ自動的に行われるようになっているよう。スコープドッグ(おそらくタイプ21C?)の場合は後スカートを跳ね上げた中に交換用ポートが、股下に中和剤収納部がある。

キリコがガレアデの前線基地M7での訓練中、PRL交換装置のホースの裂け目から漏れ出したPRLを被って燃えるが、中和剤による初期消火で事なきを得る。
ゴダン?(もともとは彼がPRLをかぶるよう仕掛けられていた)によると、PRL交換装置のホースは専用の樹脂製で、特殊な工具でも使わない限り滅多なことでは損傷しないという。
ペールゼン・ファイルズ第6話?では、ゴダン(『死神』シラスコ)を付け狙う者からの遁走がエスカレートした末に、基地指令のユーグントにより前線基地のPRLタンクひとつが(バーコフ分隊?のうち三人を葬り去るためだけに)吹っ飛ばされる事態に陥る。しかし狙われた三人はPRLタンクに潜り込み、別のPRLタンクに通じる輸送管を通じて脱出している。その際、輸送管内のPRLの温度が数千度まで上昇するため、中和剤でATや耐圧服をコーティングし、反応を抑制する対策を講じた上で脱出を敢行している。
タンクの爆発は爆風が噴き出した排気口周辺の地表をドロドロに溶かし、あまつさえ大量のPRLの燃焼で排出されたガスにより太陽光を遮断され惑星ガレアデの極地に極低温のダウンバーストを発生させるに至る。

極地に派遣されたバーコフ分隊のコチャック?が、極低温(氷点下200度近い)にも耐えうるPRLの配合比率を考えるシーンがある。しかもコチャックは計算に迷った挙げ句最後の手段として、PRLを『味見して』配合比率を決めるという奇行に走り、見事に成功する。
PRLの味見に先立ってザキが厨房から調味料とおぼしきなにかを調達するシーンがあるため、恐らくはPRLの一部を(想定される気温にあわせて)砂糖か塩かなにかの調味料に置き換えた上で味見しているのではなかろうか。にしても、PRLが呼んだピンチをPRLでしのぐ、というのが凄い。
ちなみにワップ?によると、PRLの熱量放出に関しては発熱反応と吸熱反応があるらしく、コチャックの配合は吸熱反応、ワップは発熱反応を用いたが、発熱反応を使ったワップは極低温下でATを(無論自分もろとも)爆散させてしまうことになった。

なお、コクピットの横に、PRLが内部で燃焼する小さなインジケータのようなものが確認できる。
※劇場版だとPRLタンク爆破のあたりはごっそりカットされているため、ダウンバーストの発生は別の理由になっている。そしてPRL配合のシーンもカット。

小説版『孤影再び

TV版ノベライズとほぼ同じ説明(常温で空気に触れると発火爆発の恐れがある)がなされている。

ソルティオの発注したATからPRLを抜き取る作業のシーンで『RC(リストレイント・カタリスト)液』という液体が初登場する。PRLの抜き取りの時に混入させるようであるが、『安定剤』という記述もある。
PRL抜き取りにあたっていたゴウトによると、RC液は少なすぎると爆発のリスクがあり、多すぎると『使い物にならなくなく』とのこと。ただその『使い物にならなくなる』はATなのかPRLなのかは不明。
二巻でPRLと安定剤の配合比率の話が出てくる。安定剤は取り扱いの際の事故を防げるが多すぎると出力と反応性が落ちるという。この記述は小説版孤影のRC液の説明と符合するところがある。

作品ごとの説明の違い

PRLが引火性や爆発性の強い液体であることは共通しているものの、その説明は作品ごとで微妙に異なる。
  • メロウリンクの場合
    • 安定剤を添加しないと気化性と引火性が強い(メロウ曰く。ちなみにルルシー?は鼻の刺されるようなひどい臭いと表現)
  • ペールゼン・ファイルズの場合
    • 発火点は高いが衝撃で引火する場合がある(ワップ曰く)
      • PRLを被ったキリコは割とすぐ燃えているものの、衝撃による引火なのかは不明
  • ノベライズ版?
    • 常温で空気に触れると発火する
    • 水に触れると激しく反応する

PRL関係の用語まとめ

  • 安定剤
    • メロウリンクやコマンドフォークトでのPRLの説明の中で出てくる。PRLの発火性や爆発性を抑えるもの。
      • 孤影再びの小説版には安定剤としてRC液というものが登場する。
  • 中和剤
    • PRL漏出時に消火もしくは発火抑制のため使われる液体。
    • 安定剤と似ているようにも思えるが、安定剤との成分の違いは不明
  • リンゲル反応
    • ペールゼン・ファイルズで、徒歩で極地基地へ向かうキリコのセリフに登場。
    • 文脈から読み取れる限りでは、そのままPRLの反応度とかそういう感じ?
  • ポリマーリンゲル代謝率
    • コチャックのセリフに登場。
    • おそらくマッスルシリンダー(内の人工筋繊維)がPRLをエネルギーに転換するときの効率か何か?
  • R酸化剤
    • コチャックが配合比率を味で確認するシーンで登場。
    • ワップは極低温下用のPRLの配合比率について、『経験』からR酸化剤を0.735ボルスにすべきと言っている(その結果爆死)
  • ガンマリンゲル電子量
    • コチャックのセリフに登場。
    • コチャックは零下200度近くの極低温に耐えうるPRLの配合比率を『ガンマリンゲル電子量0.265ボルス』としている
    • ワップのセリフで似たようなくだりがあるので、この数値はR酸化剤の配合に関わる数値なのかもしれない
  • RC液(リストレイント・カタリスト液)
    • 小説版孤影再びに登場。
    • PRLの安定剤。リストレイント・カタリスト(Restraint Catalyst)とは直訳すると『抑制触媒』。
    • 安定剤とされているが、出てくるのはPRLを抜き取るシーン。ATの使用時にもRC液が混入されるのかは謎
    • PRLとRCLの扱いは『ボトムズ乗りが最初に叩き込まれる』事項らしい

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