ボトムズ脳になりかけている男が、独断と偏見で『装甲騎兵ボトムズ』劇中内用語について語ったり語らなかったり、アストラギウス銀河の世界観に関して妄想をぶちまけたりするWiki。

第1話『終戦』あらすじ

ギルガメスバララント?という二大勢力が、原因もよ定かでない戦争を百年ほど続けている世界・アストラギウス銀河。200あまりの惑星を戦火に巻き込み疲弊を極めた銀河の片隅で物語は始まる。

ある部隊から突然転属させられたギルガメス軍のAT乗り、キリコ・キュービィー。彼は退役艦であるはずの戦艦テルタインに乗せられ、オリヤ?コニン?の指揮のもと、ある小惑星を襲撃するという作戦に参加させられる。作戦詳細を全く聞かされていないキリコは、侵入した小惑星で味方であるギルガメス軍のATの応戦に遭い狼狽する。味方の基地を襲撃し、物資を略奪するという不可解な作戦に疑問を持つキリコだが、詰め寄れど指揮官からは答えをはぐらかされるばかり。

やがてひとりにさせられたキリコは高火力の火器に襲われるが、間一髪で回避。そして火器により壁に穿たれた穴の向こうに、偶然にも奇妙な物体を見つける。

人一人が入るくらいのカプセル…その中に入っていたのは一糸纏わぬ、頭髪も生えていない女性であった。さらにその女性は、キリコを見つめ返してきたのだった。

やがて他の隊員と合流したキリコだが、壁に穿たれた穴から母艦が見えるか確認するよう命令されたところで、爆発物により宇宙空間へと放り出されてしまう。

キリコは、ギルガメスの戦艦バウントントにより回収される。そこで彼はある将校から小惑星・リドにあった『素体』について拷問を受ける。ギルガメスの本拠地・惑星メルキアに戻っても心停止を起こすほどの過酷な拷問が続けられたが、キリコは隙をついてメルキアの基地から脱走を果たす。キリコの脱走を阻止できなかった将校・ロッチナ?は、拷問に立ち会ったフーセン軍医によりキリコの身体に埋め込まれたビーコンを使い、彼の追跡を開始する。

キリコが脱走した日、ギルガメスとバララントとの間の戦争、通称『百年戦争?』は終結した。しかし、キリコ・キュービィーの運命は、カプセルから女に凝視されたときから大きく動き始めていた。彼の果てのない闘いは、そのときから始まっていたのだ。

解説

現在も散発的に続編や外伝が作られるボトムズの、記念すべき第1話。
編纂者自身それほどロボットアニメを観ているほうではないのだが、メカとしてのATの特徴(降着やターレットの動作)をわりと細かく描写しており、ATという存在に一定の説得力を与えていると感じる。とはいえ地上戦でなく空間戦闘がメインのため、ローラーダッシュやターンピックなどの描写はまだない。

劇中では、前半は前述のようなATというメカの描写が、後半ではキリコ・キュービィーのタフさが強調して描かれる。前半では陰謀めいたものに巻き込まれ翻弄、狼狽するキリコだが、後半では心停止するほどの過酷な拷問下でも脱出の機をうかがい続け、脱出時には逆に追う側を翻弄し、戦闘機まで操り、俊英さ(もしくはレッドショルダーの万能さ?)を垣間見せる。

なんと言っても、キリコを凝視する全裸かつスキンヘッドの『素体』のインパクトが凄まじい。キリコだけでなく視聴者まで、何やら見てはいけないモノを、触れてはいけないモノを目の当たりにしたような気持ちになってしまうくらいである。

この遭遇、そして凝視は、キリコにとって『運命』(さだめ)の象徴であるようにも感じる。実際、ノベライズ版?ではキリコが素体の入ったカプセルに近づこうとした理由が『直感』であり、かつそのとき『自分で自分の行動を制御できなかった』と記述されている。

どこかホラー的なところもある『素体との遭遇』シーンだが、後にこの二人が恋愛にも似た関係になるとは、この時点ではあまり想像できない。しかし、謎めいた遭遇から敵対、そして恋愛にも似た関係へと転じる過程は、ボトムズの物語のひとつの軸とも言えよう。

ノベライズ版の相違点

  • キリコが『ナンバー22』と呼ばれている
  • リドに着いたあと、ATは揚陸艇から『リニアカタパルト』で射出される(TV版では揚陸艇底面から降下する)
  • リド到着からロッグガンでの襲撃までの間は省略
  • バウントントによるキリコ収容のかわりに、収容後のロッチナとバッテンタインとのやりとりのシーンがある
  • TV版では『フーセン』という名前のあった軍医が、ノベライズ版では名前がないただの『軍医』。
  • 心停止したキリコの蘇生が『心臓にカンフル剤を直接打つ』という描写になっている

鑑賞メモ(妄想含む)

  • キリコのモノローグによる世界観の紹介の後、いきなり『味方が全く信用できない』という状況から始まっているのは特筆すべきかも。
  • リドの防衛にあたってるメルキアカラーのスコープドッグの多くがペンタトルーパーを装備してるが、公に言われているペンタトルーパーの装弾数の6発以上連射してるような気がする。
    • 赫奕たる異端でもキリコとゴディバを追跡するATがペンタトルーパーを装備してたがあれも6発以上は撃ってそうだし、『ペンタトルーパーの装弾数は6発』という設定自体怪しいのかも。
      • だいいちスターリング短機関銃みたいな形なのに拳銃並みの6発は少なすぎだよな…
  • ミッションディスクの確認に念を入れさせた理由がいまいちよくわからないんだが、相手が味方にあたる部隊なのでIFFを書き換えるプログラムやデータがミッションディスクに入ってたんじゃないかな、と妄想
  • リド内の縦坑を降りるときの『味方だ!隊長!相手は味方じゃないですか!』のシーン、キリコのゴーグルがシートのコネクターと繋がってない…作画ミス?
    • ただし、ゴーグルが実はワイヤレス接続できる、という可能性が微レ存
  • カプセルの中のフィアナ、頭髪はないけど眉毛とまつげはあるんだよな…
    • 新生児だと眉毛よりも髪の毛の方が濃い感じなので、フィアナが成人相当になるまでずっとカプセルの中だったと想定した場合、眉毛やまつげがあって髪の毛がない、というのはやや常識的には考えにくいかもしれない。
    • 施された遺伝子操作の影響で一定の年齢相当になるまで頭髪が生えないという可能性もなくはないが、耳にピアスのようなものがついているため、頭髪や体毛は定期的に剃毛されていたのだろう。
  • キリコの脱出シーンの、エレベータに逃げ込んだときの跳弾の描写がナイス

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