ネクスタントは、
赫奕たる異端以降登場する類人兵器
*1である。
赫奕たる異端の劇中では人間兵器と呼ばれるものの、ギルガメスの開発した
パーフェクトソルジャーのように生身の人間を先天的に強化したものではなく、バララントPSのような後天的な改造により強化・兵器化を実現している。
だが、ネクスタントは部分的改造に留まらず、体の大半が人造の器官に置き換えられており、あまつさえ血液までも『生体機能維持溶液』という緑色の液体に置き換えられている。生身のままであるのは、劇中のセリフからすると少なくとも脳くらいではないかと思われる
*2。
ネクスタントが初登場した
赫奕たる異端の劇中では、片腕を失うなど四肢にダメージを負っても帰還後元通りに修復されている、という描写がある。人間同様痛覚はあるらしいが、『苦痛は制御できる、機能に頼るつもりはない』というテイタニアのセリフにあるように、後述する補助脳の機能により感覚の一部をフィルタリングできるようだ。
なお、涙を流すことも可能。
ネクスタントを構成する要素は、ベースとなった人間の脳、人造の肉体、そして『補助脳』であるが、開発に関わったモンテウェルズ枢機卿は、この中で補助脳を最重要視している。
テイタニア曰く、補助脳は『戦闘時の情報処理システム』であるという。劇中でも、テイタニアの視覚情報に、補助脳が認識し解析したデータや蓄積・記録された視聴覚データが重ねられるという描写が存在する。
この補助脳は、装着した持ち主から得た各種感覚データなどにより学習を行い、持ち主の人格などに近づけることができる。また持ち主の脳が睡眠しているなど意識がない状態でも、補助脳が独立して動作しコミュニケーションをとることができる模様。モンテウェルズも
赫奕たる異端第1話で、調整のため本人の脳が眠った状態のテイタニアの補助脳と話し、テイタニアの補助脳が本人に近くなっていることの実感を口にするシーンがある。
通常時は本人の脳のまさしくコプロセッサとして機能する補助脳だが、自分の意思で補助脳に戦闘時の判断などを委ねることもできるよう。
また、緊急時には本人の意思とは関係なく本人の脳に優先して(=オーバーライドして)作動する。劇中では
コンプラント?にて
キリコ・キュービィーによりコールドカプセルに入れられようとしていたテイタニアが、補助脳のオーバーライドによりキリコを逆襲する描写がある。
また、補助脳は外部からの操作によっても強制的に作動させることができる。
アレギュウムの赫い霍乱にてATに乗ってキリコと対峙したテイタニアは、法皇となった父・モンテウェルズにより補助脳を強制作動させられ、補助脳の反応のままにキリコを完膚無きまでに撃退している。
ネクスタントは、ATを置き換える時期主力兵器を企図して開発された。しかし、ネクスタントは最終的に確たる戦果を挙げることなく全個体が死亡した。
とはいえ、ネクスタントの掲げた『ATに代わる時期主力兵器としての類人兵器』というコンセプトは、200年以上ののちに実現に至る。ネクスタントの要素を一部引き継いだ類人兵器『
ロボトライブ(ニュードロイド)』が、ATに代わる兵器として戦場を駆けることになったのだ。