ボトムズ用語を独断と偏見と妄想で語るWiki - 赫奕たる異端第4話

第4話『臨界』あらすじ

ジアゴノに巡礼者を載せた船が続々と到着する中、アレギウムでの後継者指名にかかわる審議は何日も続いていた。
モンテウェルズ陣営はグノー側に圧されていたが、そんな中
モンテウェルズは審議中断を要求する。キリコ蘇生の犯人が、アレギウムにフィアナのコールドカプセルを持ち込んだというのだ。しかもそれがアレギウムからの依頼であり、モンテウェルズ陣営を陥れるためであると主張、たった今持ち込まれたというフィアナのコールドカプセルが議場に現れる。
議場のざわつきをよそに、モンテウェルズは勝利を確信する。

一方、ジアゴノに着いていたキリコとゴディバは、フィアナ奪還の準備を着々と進めていた。ゴディバ曰く、フィアナを蘇生させるにはギリギリの時間だったが…キリコはゴディバにとって信じられない事を口にする。

「フィアナの蘇生を頼んだ覚えはない…フィアナは再凍結してくれ」

根本聖堂に持ち込まれた半蘇生状態のフィアナは、危険な状態にあった。しかしテイタニアは、キリコとのコールドスリープの謎を解くべく、蘇生を強行する。
目の前で蘇生するフィアナ。それを見たテイタニアは、突如として、激情とともにフィアナをその手で葬ろうとする幻覚に襲われる。
短い幻覚から覚めたのち、テイタニアは意識を取り戻したフィアナに問おうとするが、テイタニアがキリコを倒さんとしていることを知り、また彼女が「普通の人ではない」と悟ったフィアナは、逆に「自分の代わりにキリコを愛して」と託す。

次の瞬間、アレギウムに砲撃の轟音が鳴り響く。キリコとゴディバが、フィアナ奪還のために侵入したのだった。

議場には、「秩序の盾」テイタニアの出撃を求める声が満ちる。ここでモンテウェルズは、「秩序の盾」に命令できる権限が法皇にあるとし、テイタニアへの命令権を人質にとって、自らを次期法皇に指名するよう現法皇に迫る。
衝撃を受けるグノー陣営、そしてテイタニア。法皇テオ8世とて例外ではなかった。法皇の心中に、過去にソノバ議定書の破棄とキリコ抹殺を主張し食い下がるモンテウェルズの姿が去来していた…
テオ8世は、モンテウェルズを第713代法皇として指名し、法皇となったモンテウェルズは、テイタニアに事態収束を命ずる。

ATでの出撃直前のテイタニアの前に、モンテウェルズが顔を見せる。法皇指名へ至る一連の出来事に疑念を持ったテイタニアは、父がキリコを蘇生させたのではないかと問うが、モンテウェルズは「触れ得ざる者」の抹殺によりアレギウムを支配することを企図していたことを認めつつ、キリコとフィアナのコールドカプセルが業者により拾われ蘇生したこと自体は「偶然」であったと答える。
そう。キリコがこの時代に蘇生した理由は、誰にもわからなかったのだ。
そこに、グノー枢機卿とノスコヴィッツたちが現れる。フィアナのカプセルをもたらした蘇生業者が実は数日前から待機しており、濡れ衣を着せるべく審議の大詰めに担ぎ出されたことを知って激高する彼ら。しかし法皇指名の無効と「触れ得ざる者」蘇生の罪を主張する彼らは、モンテウェルズにより返り討ちに遭う。「法皇の名において死を宣告する。罰を受けよ」…と。

銃声が鳴り響いた瞬間、テイタニアの脳裏に、ある記憶が蘇る。それはテイタニアがネクスタントとして「転生」するきっかけとなった、あの事故の記憶であった。
モンテウェルズは、娘が轢かれたことに激怒して犯人を撃ったのではなかったのだ。テイタニアが轢かれたのは命令によるものであり、犯人の射殺も、利用したものを屠ったに過ぎなかった。
「罰を受けよ」…モンテウェルズは、あの時も同じ言葉を口にしていたのだった。

ネクスタントへの「転生」が事故によるものではなく意図したものであったと気づき、戦慄するテイタニアに、モンテウェルズは「我々はあの時から、殉教への道を共に歩き始めた」とうそぶく。
マーティアルの説く「武による秩序」と相容れない父の所業に反発しつつ、テイタニアは出撃する。たった一つ残された武人としての誇りのために、そして苦痛を断ち切るために…

解説

次回(第5話・最終話)予告

敢えて問うなら答えもしよう
望むることはささやかなりし
この腕にかき抱けるだけの夢でいい
この胸に収まるだけの真実でいい
例えて言うなら、その名はフィアナ
フィアナこそ我が命
フィアナこそ、我が運命(さだめ)

「装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端」 最終回
「触れ得ざる者」

嗚呼、まさにその名の如くに。

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