ギルガメスと
バララント?という二大勢力が、原因もよ定かでない戦争を百年ほど続けている世界・アストラギウス銀河。200あまりの惑星を戦火に巻き込み疲弊を極めた銀河の片隅で物語は始まる。
ある部隊から突然転属させられたギルガメス軍の
AT乗り、
キリコ・キュービィー。彼は退役艦であるはずの戦艦
テルタインに乗せられ、
オリヤ?と
コニン?の指揮のもと、ある小惑星を襲撃するという作戦に参加させられる。作戦詳細を全く聞かされていないキリコは、侵入した小惑星で味方であるギルガメス軍のATの応戦に遭い狼狽する。味方の基地を襲撃し、物資を略奪するという不可解な作戦に疑問を持つキリコだが、詰め寄れど指揮官からは答えをはぐらかされるばかり。
やがてひとりにさせられたキリコは高火力の火器に襲われるが、間一髪で回避。そして火器により壁に穿たれた穴の向こうに、偶然にも奇妙な物体を見つける。
人一人が入るくらいのカプセル…その中に入っていたのは一糸纏わぬ、頭髪も生えていない女性であった。さらにその女性は、キリコを見つめ返してきたのだった。
やがて他の隊員と合流したキリコだが、壁に穿たれた穴から母艦が見えるか確認するよう命令されたところで、爆発物により宇宙空間へと放り出されてしまう。
キリコは、ギルガメスの戦艦バウントントにより回収される。そこで彼はある将校から小惑星・リドにあった『
素体』について拷問を受ける。ギルガメスの本拠地・惑星
メルキアに戻っても心停止を起こすほどの過酷な拷問が続けられたが、キリコは隙をついてメルキアの基地から脱走を果たす。キリコの脱走を阻止できなかった将校・
ロッチナ?は、拷問に立ち会ったフーセン軍医によりキリコの身体に埋め込まれたビーコンを使い、彼の追跡を開始する。
キリコが脱走した日、ギルガメスとバララントとの間の戦争、通称『
百年戦争?』は終結した。しかし、キリコ・キュービィーの
運命は、カプセルから女に凝視されたときから大きく動き始めていた。彼の果てのない闘いは、そのときから始まっていたのだ。